タカラユーザーサポートショップFEAST キッチンの天板のお手入れ詳細 ページ

タカラキッチンの天板の材質と症状に応じたお手入れ方法

  ◆ ステンレス天板     *ステンレスの材質については別項<ステンレスシンクの錆と洗剤のページ>を参照下さい
  症状 発生時期 原因とお手入れ方法
水滴の跡がシミのようについてなかなか消えない 購入直後  ステンレスは天板の表面が酸素と化合することで酸化被膜が出来て腐食から身を守っていますが、新築やリフォーム現場などで初めて『水』に出会います。そして、この段階で水の中に含んでいる水酸基とステンレスのクロムが反応を起こし、ステンレスの表面に水滴の跡のような少し色が変わった部分が残ります。購入直後の現場ではよくある現象です。時間が経つにつれ(数ケ月)全体が馴染んできます。使用することで次第にステンレスとしては安定した状態になりますので、普段通りのお手入れ(下記参照)をするだけで問題はありません。
白い斑点が特にシンク内に付いている 日常  数日お手入れをしないでおくと、乾いた時に特にシンク内に白い斑点が出ている場合があります。これは水道水に含まれている・ミネラル分又は・残留塩素が付着したものと考えられます。ミネラル分は主にマグシウム、カルシウムですが地域により異なります。日本はほとんどが『軟水』ですが地域により『硬水』の地域があります。水の硬度が高いほどミネラル分が多く、シンクや浴室の鏡なども白くなりやすい環境といえます。また水道局から出された水には必ず『残留塩素』が入っていますが、これも場所により、日によっても異なりシンク内に付着しますし日数の経過とともに白く目立ってきます。早めにクリームクレンザーで磨けば取れます。問題ありません。   *参考:水の話のページ
シンクの底面に茶色っぽく汚れてなかなか取れない 日常  従来のセパレートタイプからシステムキッチンに移行されたユーザーから最も多い問い合わせの一つです。『前のキッチンはスポンジで綺麗になったのに・・』というものです。結論から言えば、キッチンが変わったのに同じお手入れ方法をしている為に綺麗になりにくいのです。

 システムキッチンは一枚天板ですので、シンク部だけを取り換えできません(天板全体を交換しなければならない為、費用的に交換される方はほとんどいません)。その為、メーカーでは、特にキズがつき易いシンク部は細かなエンボス加工をしてあります。(天板面は大きめのエンボス加工がしてあります)この加工のお陰でキズが目立たなくなります。しかしエンボス加工は小さな凹凸がありますので、従来のスポンジだけのお手入れでは凹の部分に入った汚れは取れません。それが次第に多くなり茶色っぽい『汚れ』になります。

 エンボス加工(艶消し仕上げ)のシンクの汚れを落とすには、
①『クリームクレンザー』と『タワシ』でブラッシングします。(タワシは毛先が太くない小さめタワシの方が凹部に届き易くなります。材質はナイロン、椰子の繊維のタイプにして下さい。金属系の物は厳禁です)

タワシでブラッシングした後は、スポンジで全体をなるべく均一にクリームクレンザーを使って擦ります。

水洗いをした後、空拭きをします。

 一度に綺麗にしようとせず、数回に分けて行うことが綺麗を保つ『コツ』です。
シンク内の所々に点々とサビがでている
(今までなかった)
不特定  水道蛇口などから出た水の中に何かの原因で鉄分(鉄粉)が混じりこみ、シンクの表面に鉄分が付着し、その鉄分がサビたと考えられます。これは『もらい錆』です。よくある現象です。早めにクリームクレンザーで磨けば簡単に落とせます。原因の特定は難しいですが、水道管の工事の後や敷地内の水道管の劣化などが比較的多いと思われます。簡単に調べるには、水栓の吐水口に布(サラシなど)をつけて数日使用後、布が変色している場合は上記の原因が考えられます。この場合は水道工事店へご相談下さい。
缶詰の型にサビが付いた 日常  ステンレス天板の上に缶詰や錆びやすい金属を置いたままにすると、そこに水が付くと、一晩でサビが付着します。『もらい錆』です。早めにクリームクレンザーで磨き落とせば問題ありません。
普段手入れをしなかった所(洗いかごの下など)にサビが出ているのに気がついた 長期間放置後  長期間手入れを怠っていますと腐食が起きている場合があります。普段目の届きにくい、<洗いかごの下><セパレートタイプガスコンロ台の天板>などは、掃除をする際に気が付く場合があります。前述しましたが、ステンレスは空気中の酸素と触れることで酸化被膜が出来ますので、何らかの要因で酸素と触れない状態+塩分の付着などが長く続きますと部分的に腐食が起こります。これは『孔食』です。ステンレスの内部へ浸食してひどい場合は穴が開きます。早めに表面を磨き、ステンレスにとって良い環境(乾いた状態で酸素と触れる)にしないといけません。孔食している部分は、意識して少し強めのクレンザーで磨いて下さい。目立たない箇所であればメーカーに依頼する必要は無いと思いますが、一度に完全にするとは考えず、数日をかけて少しずつやって下さい。多少ザラツキは残る場合もありますが、孔食は止まります。その後は意識してお手入れして下さい。
排水口洗剤を使用したらサビが発生した 排水口洗剤使用後  排水口用の洗剤、特に塩素系を使いますとステンレスの表面を劣化させます。さらにサビが発生する場合がありますので、基本的には塩素系洗剤は使用しない方がベストです(各キッチンメーカーは使用不可としています)。もし使用する場合は、ユーザーの責任の上で、液体(泡タイプ)は使用説明をよく読み、塗布後5分以上放置せず水洗いを十分(流水30秒以上)して塩素分を完全に流し切って下さい。

 錠剤、固形タイプ(塩素系)は使ってはいけません。
常に塩素ガスが微量とは言え発生しステンレスシンク、ステンレス製の小物、クロムメッキの水栓などにも、腐食、サビを発生させます。すでに発生している場合はクリームクレンザーで十分磨いて下さい。また固形(錠剤)タイプの液性が酸性や弱酸性の物は、入れたままで塩素系漂白剤(キッチンハイターなど)を使用は厳禁です、『まぜるな危険』を犯していることになります。大量の塩素ガスが発生し人体に危険を及ぼします。知らず知らずにやってしまい勝ちです。

 錆びが発生した場合は初期状態で有ればもらい錆と同様に取れます。その後はその洗剤の使用は止めて下さい。あまり時間が経過すると、表面のざらつきが残ります。目立ちやすいところですので、これを研磨するには、メーカー又は専門業者しか対応できませんので、そちらへご相談下さい。
*参考:ステンレスシンクの錆と洗剤
長期間不在にしていたらステンレスの表面全体に点々とサビが発生していた。 長期間不在後  一流メーカーが使用しているステンレスは普通の状態ではサビが発生することはまずありません。しかし長期間使っていないのにサビが出た場合=おかしい⇒ステンレスが悪い⇒メーカーが悪い、といった疑問をユーザーが抱くことになりやすいのですが、サビは特定の現場で発生します。原因は必ず現場にあると考えられます。過去100%そうでした。このケースの場合考えられる原因は、腐食ガス(主に塩素ガス)が室内に入り金属を腐食(サビ)させたと第一に考えます。浸入個所は排水口からです。トラップの中には必ず水が残っていますが、それは排水管からの臭気を止めるためで、必要な封水高も決められています。しかし、長期間不在にされますと、その水が蒸発して無くなれば、臭気と一緒にガスが入ってきます。このガスの中には腐食ガスも混じっていますので、金属(ステンレスにも)に付着しサビさせます。やむをえず長期間不在にする場合は、排水口にラップなどを貼り付けて臭気やガスが上がってこないようにしないといけません。発生したサビはクリームクレンザーで磨いて落とします。程度によっては、メーカーや専門業者に研磨の依頼をして下さい。一度磨けば問題なくその後もご使用出来ます。
 *参考:ステンレスシンクの錆と洗剤のページ

◆ ステンレスの磨き方(一般ユーザー)
 ・少なくとも、週に1度はクリームクレンザー+スポンジで擦り洗いをしましょう。水洗いをして空拭きすればOKです。
 ・エンボス(凹凸)仕上げの表面は、クリームクレンザー+タワシ(ナイロン製、植物繊維製の毛先の細めがベスト)で軽くブラッシングした後、スポンジで仕上げて下さい。
  
(下記注意点もご覧ください)
 ステンレスの表面は人間の皮膚と似ています。人の皮膚は古くなるとアカとなり、お風呂に入った時にタオルやスポンジでこすって落とされていると思います。また石鹸とかを使っても後で必ず水で流されているはずです。
  ステンレスの場合は表面に極薄い被膜(酸化被膜)がありますが、天板、シンクもしばらく使用すると汚れてきますので、アカを落とす(アカスリの)ようにクリームクレンザーを使って擦って汚れを落とします。その時、皮膜は一時的に無くなりますが、水洗いした後、乾いて酸素と触れると瞬時に新しい被膜が出来ます(永遠に繰り返します)。ステンレスも人の肌と同じような感覚で扱うことでいつまでも丈夫で綺麗な状態を維持します。


◆ ステンレスのお手入れで注意しないといけないこと
金属タワシやサンドペーパーなどは使ってはいけません。酸化被膜が形成されなくなりステンレスの性質が低下します。
クレンザーは基本的にクリームクレンザーを使用して下さい。研磨剤の濃度が20~30%の物が安心して使用できます。中には50%の製品もあったり粉末タイプは95%とかの表示がありますがどちらも水で薄めて使うのが正しい使い方です。また30%以下のクレンザーでもキッチンペーパーやティッシュに付けると水分を吸いこみ研磨剤が濃くなりますので、水を少し浸み込ませた<スポンジ>を使って下さい。その後水で流し、乾燥させて下さい。磨いた表面は酸素と化合して新たな酸化被膜が自然に形成されます。
ステンレスにはヘアライン仕上げ(このページの背景)がありますが、この場合は磨く方向をヘアライン方向に合わせて磨いて下さい。

◆ 『激落ち君』の使用について(お問い合わせが多いので)・・
 メラミンフォームで作られた人気のある『激落ち君』ですが使用の可否についてお問い合わせが多いので追記しました。
激落ち君は持ち運びも、管理も楽なので、部分的にはよく使います、がキッチンの天板にはほとんど使ったことがありません。それは<クリームクレンザー>の方が作業性の効率がいいように思うからです。ステンレス天板について第一に考えますのは、汚れを落とすことではなく表面を研磨することであり、細かく磨くのではなくストロークの長い動きで磨くのが綺麗に研磨するコツですので液体のクリームクレンザー(ジフなど)が効率が良いように思います。小さな部分だけ磨くとその部分だけ廻りと光沢が違ってしまいます。またシステムキッチンで採用されている表面がエンボス加工の場合は効果がありません。エンボスの凹部に届かない為です。上記表の茶色の汚れの欄を参照下さい。
 しかし、水栓のクロムメッキ部分などの光沢がある細かな部分は『激落ち君』が非常に綺麗になりますので使います。但し汚れが取れるレベルで止めます。水は必ず含ませあくまでも製品を傷めないように優しく使って下さい。




◆ 人造大理石天板
 一口に人造大理石天板と言いましても材質・構造が違いますので、お手入れ方法も異なります。まずご使用中の製品がどういったものであるか知ることが必要です。

人造大理石の構造タイプ 一般的な説明 お手入れ方法
ソリッドタイプ(一層構造)

タカラ製品はこのタイプです
 表から裏まで同じ素材になっている。キッチンのほとんどがこのタイプです。強度があり、研磨も可能です。表面は光沢を少し落とした目に優しいトーンになっています。

 このタイプのいいところは研磨が可能ということです。普段は中性洗剤とスポンジで十分綺麗になります。もし調味料などの浸み込み汚れが取れにくい場合は、クリームクレンザー、スコッチブライト(スポンジの硬い面)で全体的に磨けば綺麗になります。ごく浅いキズであれば消せます。磨きすぎると磨いた処だけ光ってしまいますのでほどほどにしないといけません。



 *酸素系漂白剤(台所用)
 (粉末をお湯に溶かして使用します。  ステンレスも安全です。)
     
 キッチンの天板・シンクは住宅の中で最も厳しい環境ですので、ご使用になれば必ず『汚れ』が付きますし、多少の『擦れキズ』が付くのも残念ながらやむをえません。(ステンレスも同様) 汚れや傷が付かない物は無いからです。

   普段はソフトなお手入れ
』、必要に応じハードなお手入れ』を行って下さい。

<ソフトなお手入れ> *天板面はこれでOKです
 1、スポンジと中性洗剤、又はクリームクレンザー(ジフなど)を使って軽く擦ります。
 2、その後水で洗い流します。

<ハードなお手入れ> *人大シンクの頑固な汚れなど
 1、
スポンジの硬い面クリームクレンザーで磨きます。円を描くように、全体をなるべく均一に!
 2、その後仕上げにスポンジの柔らかい面(又はキッチンタオル)とクリームクレンザーで磨きます。
 3、水を流して拭きとります。

 汚れが落ち切らない場合は、酸素系除菌漂白剤』又は『過炭酸ナトリウム』を40℃位のお湯に溶かした溶液にフキン(キッチンタオル)を浸し、そのフキンでシンクの底面を覆うように敷きます。しばらく(約30分)そのままおき、洗剤の説明欄の記載時間になったら取り除き、必ず十分に水洗いをして下さい。細かなキズの中に汚れが入りこんだ場合はクレンザーだけでは落ち切れませんので、漂白剤の使用法を守って行って下さい。塩素系漂白剤はNGです
  
 熱いフライパンなどをいきなり置くことが習慣になりますと天板の表面が変色などを起こす場合があります。この場合の汚れは簡単には取れません。専門業者にて研磨処理が必要です。
ゲルコートタイプ(二層構造)  下地の樹脂層の上に表面用の人造大理石を数ミリコーティングした構造になっています。主に洗面化粧台のカウンターに使用されています。研磨は出来ません。表面に光沢があるのが特徴です。  洗面ユニットの汚れの質は浴槽と同じですので、バスタブ用洗剤をつかって汚れを落とします。このタイプは研磨剤は使っていけませんのであくまでも洗剤の力で汚れを落として柔らかいタオル等で水拭きします。


人造大理石の材質 一般的な説明
アクリル樹脂系 樹脂の中では特に水に対して強く、耐侯性・耐薬品性もあり、光沢も出すことが出来ます。高価。
ポリエステル樹脂系 アクリル系と比較するとやや劣るが、通常の使用には問題が無い。比較的安価。


◆ 人造大理石天板の補修
 人造大理石の主成分は樹脂ですから、やはり強度、熱には限界があります。強い衝撃や鋭利な物を使ったり、また熱い物(200℃以上)を直接置いたりすると破損、割れ、変色などが起こります。特にシンクが人大タイプの場合は、普段のご使用中でも、調理器具との擦れなどから細かいキズが付く場合があります。もしそうなってしまって補修を希望される場合は対応が可能です(できないタイプもあります)。専用の接着剤、補修材、研磨などですが、専門技術を必要としますので、まずメーカーに依頼して下さい。なお人造大理石は、製造LOTにより多少色調は変わりますので、補修個所が完全に分からなくなるとは限りません。





ステンレスのサビと洗剤のページ